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劉連仁事件控訴審逆転敗訴

6月23日、東京高等裁判所第14民事部は、劉連仁強制連行・強制労働事件について判決を言い渡しました。判決は、戦後の救護義務違反による損害賠償責任 を認めましたが、国家賠償法6条(相互保証)の適用がないこと、および、除斥期間の経過を理由にして請求権を否定しました。

高裁判決の特徴は、2点あります。1つは、27頁にもわたる詳細な事実認定です。一審判決も詳しい事実を認定しましたが、高裁判決もさらに、劉連仁が国に よって強制連行された事実、昭和鉱業所での労働が極めて劣悪な労働条件下の過酷なものでありそれが強制労働であること、その結果、劉連仁が昭和鉱業所から 逃亡した後の過酷な13年間の過酷な体験をしたこと、それが国の救護義務違反の結果であることなどの事実をすべて認定したことです。また、国が外務省報告 書を焼却し、国会で虚偽の答弁を行って事実を隠蔽したことの不公正さも認定しました。

しかし、第2に、戦時中は国家無答責の法理で、戦後責任は中国との間で相互保証がないとして新たな障害を設け、また、除斥についても、劉連仁が権利行使をしなかったことが著しく正義公平の理念に反するような特段の事情がないと判断して請求権を否定した点です。

事実はすべてその通りで認めます。それは国の政策として誤った加害行為でした。しかし、国の賠償責任は認めませんというダブルスタンダードの姿勢が現れて います。最後の抵抗を裁判所が行っているとしか思えません。世論の動向を見ているのです。判決は残念でしたが、闘いは最高裁にあがります。法廷内外の世論 をさらに作り上げることが重要と思います。(弁護士 森田太三)

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