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福岡訴訟第2陣判決報告

去る3月29日午前10時、福岡地裁において福岡二陣訴訟の判決が言渡された。

傍聴人で満席となった法廷に現れた裁判長は硬直した面持ちで、「原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする。理由の朗読は省略する。」と告げて、直ちに退廷した。わずか数秒の判決言渡となった。

判決内容は、国と三井鉱山・三菱マテリアルの共同不法行為の成立は認めたものの、国については国家無答責の法理、企業については除斥を理由として、原告らの請求を棄却するというものである。また原告が力を注いだ安全配慮義務については、国のみならず企業との間でもその成立を認めなかった。
これまでの中国人強制連行訴訟の積み重ねによる成果をも無視し、10年前に時計をもどしたかのような不当な判決である。

二陣訴訟は、一陣訴訟における一審での三井鉱山に対する勝訴と控訴審での逆転敗訴の教訓を生かし、全国の闘いの成果もとり入れて、一陣以上に主張・立証を充実させて闘ったものである。にもかかわらず、むしろ各争点についての判断は悪くなっており、原告の完敗となった。敗因は、一言でいうならば、裁判官にこれまでの通説や判例を乗り越えてでも原告らを救済しなければならないとの心証と勇気を与えられなかった原告側の法廷内外の運動の弱さにあると言うべきだろうか。

また、国家無答責の法理、除斥についての判例理論と同種先行訴訟における上級審での相次ぐ原告敗訴判決の存在が、下級審の裁判官をして、本件に正面から向き合って、新しい判例をつくってゆこうとの意欲をそいでいるとも考えられる。更に昨今の反日・反中の動きや、中国脅威論などの台頭も裁判所の判断に影響を及ぼしているのかも知れない。

不当判決であるため、原告らは直ちに控訴することとし、4月11日に福岡高裁に控訴状を提出した。
今後も困難な闘いは続くが、これにくじけずに生きている限り闘い続けるという原告らのためにも全国と力を合わせてがんばってゆきたい。(弁護団事務局長 弁護士 稲村 晴夫)

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