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強制連行福岡訴訟第2陣福岡高裁所見

平成18年(ネ)第424号損害賠償等請求控訴事件

所見
1 いわゆる日中戦争の遂行中に生じた中華人民共和国の国民の日本国又はその国民若しくは法人に対する請求権に基づく裁判上の請求が認められないことは,最高裁平成19年4月27日第二小法廷判決・民集61巻3号1188頁,最高裁同日第一小法廷判決・裁判集民事224号325頁等の示すところである。

2 そうだとすれば,特に本件につき法的責任が認められる旨を示さないままに和解の打診を行うのは異例であるが,次のような諸事情にかんがみ,国及び関係企業(被控訴人ら)に対し,和解による解決への前向きの配慮を求めるものである。

  1. 本件強制連行・強制労働は,国策として遂行されたものであること。
  2. 被控訴人企業は,労働力の利用自体によって相応の利益を受けた上,補償金まで取得していること。
  3. 被害者らの被った精神的・肉体的苦痛は言語に絶するほど大きなものであったこと。
  4. 上記請求権が裁判上訴求する権能を失ったことについては,当然ながら被害者らの意向が反映しているものとは認められないこと。

3 当裁判所は,和解の方向について何らの枠もはめない。被害の救済に向けた何らかの提案があれば,それを基に協議を尽くしたいと考えている。

平成20年4月21日
福岡高等裁判所第2民事部

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