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司法権の独立を放棄した札幌高等裁判所

3月20日言渡し予定の北海道訴訟判決について札幌高等裁判所第3民事部は、「最高裁に係属している事件(西松事件)の推移を見極めたうえで判決を検討し たい」などという驚くべき理由でその言渡しを延期しました。裁判官は最高裁がどのような判断を下すことになろうとも、自らの良心と法に従った判断を行うべ きです。今回の高裁の期日取消は三審制を否定するものであり、憲法第76条第3項が定める「裁判官の職権の独立」を自ら放棄するものです。最高裁判決を見 てからというのでは、高等裁判所も、地方裁判所もいらないことになります。「司法の自殺」と言っても過言ではありません。

弁護団と支える会は、ただちに全国に対し、札幌高裁へ抗議と3月20日に判決を言渡すよう要請書を出すよう求めました。僅かの時間しかなかったにもかかわ らず、全国の44団体34名から抗議と要請が寄せられました。3月20日には、被害者趙宋仁さん、康健弁護士のほか支援者約100名がが札幌高裁に判決を 求める行動を行いましたが、判決の言渡しはありませんでした。弁護団はただちに「口頭弁論の再開」と「4月27日以前に判決を言渡すこと」を求め、その期 日連絡の期限を4月6日としましたが、その連絡がないまま現在に至っています。

4月27日の最高裁西松判決の言渡しがあることは、全国どの裁判所にも明らかですし、また国から「判決言渡延期」の上申書が出されていることも同じです。 3月14日新潟、3月26日宮崎、3月27日長崎は、同様に国の上申があったにもかかわらず判決を言渡しました。その意味でも札幌高裁の態度は特異なもの です。最高裁の判決が出てから札幌高裁は安心して被害者敗訴の判決を出すつもりなのでしょうか。

このような裁判所はその存在自体有害だと非難されてもやむをえません。裁判員制度の導入など「開かれた裁判」を標榜する司法改革の本質がどのようなもので あるかを端的に示すものだと思います。他の戦後補償裁判も含めてこの観点から、今後も裁判所を監視していかなければなりません。
(北海道訴訟弁護団事務局長 田中貴文)

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