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判決直後の報告集会の発言から

カナダ在住の鹿毛達雄さん
カナダのバンクーバーに住んでおります鹿毛達雄と申します。三月までこの裁判の支援活動の署名をやっておりました。判決要旨の中で特に気になりますのは、 個人の請求を認めないことが平和に役立つ、というのはいったいどういう理由づけで言えるのか、戦争の被害についての具体的な事例については非常に詳しく述 べているのに、裁判官は個人の請求権は認めないことのほうが良い、という判断はどこから出てくるのかもっと詳しく知りたいと思います。というのは世界的な 傾向、というか私のおりますカナダでも国が国民に対して与えた損害に対して補償するという事例がすでに積み重ねられているわけで、そういう観点から見ます と今回の判決は非常に残念だと思います。これからどういう運動を展開していくかということにつきましては、また皆様、日本の方々とご相談しながら進めてい きたいと思います。

黒龍江省社会科学院の歩平さん
初めて日本の裁判を傍聴しました。私は歴史研究者です。「七三一部隊・南京大虐殺」などの事件は歴史の事実ですね。歴史的事実をもっと日本のみなさんに知ってもらいたいと思います。これからは日本の裁判に何らかの協力していきたいと思っています。

「支える会」新潟支部の佐藤茂さん
新潟支える会事務局長の佐藤です。本当に腹の立つ判決ですが、非人道的な事実を認めたという点についてはこれから闘いをさらに発展させる足掛かりをはっき りと裁判所がつくってくれた部分があるんだという点で私はこれからの運動のひとつの跳躍台にしていきたいと思います。日本の裁判はまだ人間を本当に大切に する裁判になっておりません。また、裁判所が事実を認めたということをバックにして日本政府に謝らせるということ、裁判所の法的な理屈は弁護士の先生方に 断固粉砕していただきたいと思いますが、我々運動でひとつ政府に迫っていこうではありませんか。

「支える会」宮城の会の豊永敏久さん
宮城支える会の事務局の豊永です。私も法廷の中で聞いていて、はらわた煮えくり返る思いで、目頭熱くなり、今にも泣きださんばかりの気持ちで法廷を出てき ました。本当に不当判決だと思います。個人の請求権を認めないことが良いことだ、という主旨の判決は絶対納得いきません。この判決を出した裁判官は裁判官 としての責任を放擲して、道徳的な説教をしているかのようではないでしょうか。裁判官というのは事実があって、法的に照らして、認めるべきものがあれば認 める、それがもし日中の平和に影響があるかもしれないというのであれば、行政や国会が対策をとっていくというのが次のステップであるはずです。裁判所がや るべきことを裁判所がやらないで、自分らが裁判官であることを忘れて、道徳的な説教を垂れているのではないでしょうか。ここに裁判官の奢りを感じました。 本当に不当な判決だと思います。控訴審でぜひこの点を訴えて私たちの勝利を絶対に勝ち取りたいと思います。

コロンビア大学の吉田俊さん
ニューヨークに住んでいますコロンビア大学博士課程の吉田俊です。アメリカでは画一的な日本人像というのができあがりつつありまして、日本人というと過去 のことを国を挙げて、国民を挙げて戦争を否定しているというイメージが強くなりつつあるんです。今日の判決は画一的な日本を主張する人たちにまたある種の 証拠を与えたという気がします。こういう裁判を支持する人は日本にかなりいますが、こういう運動は単に司法の方面で終わるものではなくて、一般の人びとに 広く伝わる市民運動をしていくことが課題ではないかと思います。

カメラマンの坂仁根さん
高さん敬さんとは私が最初に中国で仕事をした時にお会いしまして、それからのお付き合いです。みなさん高齢で、現に最近「慰安婦」の侯巧蓮さんが亡くなり ました。この方たち老い先が短いのですが、こういう裁判が日本で始まったと聞いて、最後に希望を持ち始めているのですね。私のところやこれに関係している 中国の方のところへ次から次へと膨大な手紙が来ています。「私たちが最後にもう一度日本政府に要求できないか」と。今回の判決は結果的にはこれを否定しま したけれど、少なくとも彼らの要求に対して根拠を与えました。今、一部では「新しい歴史教科書をつくる会」のように事実自体を否定する動きも非常に多いわ けですが、裁判所がそのような事実があったということを明確に認定したということは非常に励みになると思います。

大学生の高蓮美さん
明治学院大学浅井基文ゼミの高と申します。浅井先生がこの裁判で証言をしたので、そのときからいろいろと裁判を聞きいてみたり、集会に参加したりしまし た。裁判官は原告の話を聞いて真摯に対応していたと思っていましたが、今日、判決を聞いてほんとうにしようもない人だと思いました。この裁判官は、今、日 本の法律があんなに簡単に次々にできてしまう、そういう流れに乗っかっているのかなと思います。もし彼がここで一歩踏み出して良い判決を書いていたら、周 りの裁判官からどう思われるかは分かりませんが、賞賛されることの方がきっと多かったと思います。
ゼミの中で西ドイツの戦後補償を調べている人がいるので聞いたのですけれども、ドイツの戦後補償は、法律があるからというだけでなく、過去に自分たちが犯 した罪に対する悔やむ心・良心・人間として生きていく道として心から戦後補償をしているのだそうです。同じ立場である日本人というのはどういう人たちなん だろうか。こういうことが五十年以上経ってもできなくて、そして今回もできなくて、これから日本はどうなってしまうのかと思いました。

細菌戦被害訴訟原告の王選さん
七三一部隊・細菌作戦の被害訴訟の原告王選と申します。今日の判決を聞きまして、裁判官が事実を認めたということが、非常に大きな意味を持っていると思い ます。また、この不当な判決に対する、今来ていらっしゃる日本の人びとの怒りを、必ず中国の人びとに伝えます。事実を知ることによって、日本の人びとは必 ず何かをすると信じています。いつか日本は自分の尊厳のため、日本と日本民族の尊厳のため、信頼を取り戻すため、この歴史の荷物をいつか切り捨てることに なると信じています。

大学院生の村上史郎さん
慶応大学大学院の村上です。慶応の松村高夫先生の講演会をきっかけに七三一部隊展や毒ガス展に関わるようになってからかれこれ七年くらいになります。私が 生まれたのは日中共同声明の一九七二年です。今日の判決は先ほどの判決要旨の朗読ところしか聞いていないのですけれども、裁判長が独自に歴史認識らしきも のを語っているようですが、その上で高みから判断を下すというのは、家永訴訟の判決の一つにもあったと思うのですが、どうなのかと思います。問題なのはい かに原告の被害が非人道的なものであっても、市民法的なレベルでは救済できないといっています。それでは法律はいっさい救済しないのか。しかも救済しない ことが新たな戦争を起こさないのだ、というとんでもない論理です。私たちは日中の本当の友好のために戦後補償などいろいろなことをやってきたわけですが、 こうした運動に真っ向から水を差すというか、挑戦するようなとんでもない論理だと思います。詳しいことはまたこれから私たちみんなでいろいろ勉強しながら 次の裁判へつなげていきたいと思います。

OLの南由美子さん
中国人戦争被害者の要求を支える会の一会員の南と申します。今回の判決が出た瞬間、日本の裁判所が本当に国家の独立した権力ではないということをあらため て実感しました。判決が出て、通訳を介してその判決を聞いた瞬間の原告の顔を見たのですが、とても冷静に目が光っていらっしゃって、表情が崩れるところを 見なかったので、原告の方に本当に真実をもってこれからも闘っていくという確信のようなものを感じました。私は判決を聞いて一瞬心が崩れてしまったんです けれども、原告の表情の力強さによってまた私自身も力をつけられました。これからもこういうことに関する関心を持続して持ち続けていきたいと思います。

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