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七三一・南京・無差別爆撃等事件の結審・判決にむけて

中国人戦争被害賠償請求事件弁護団長弁護士 尾山 宏(1998年10月24日)

一 結審・判決の時期近づく

結審は(1998年)12月2日午前10時30分、原告側が一時間半をかけて最終準備書面の陳述を行ないます。被告側も最終準備書面を提出するが、口頭で の陳述を裁判所に申し出ていないから、口頭での陳述はないでしょう。判決は、来年三月末までに出される見通しです。

二 中国人訴訟で最初の判決

私たちがかかえている中国人戦争被害者訴訟では、これが最初の判決になります。それだけに私たちはこの結審(最終準備書面)と判決とを重視し、この判決で 原告勝訴の判決をかちとるべく、最大限の努力を傾注しています。私たちは四人の原告本人尋問と三尾証人尋問を裁判所に認めさせ、さらに浅井基文明治学院大 学教授、内池慶四郎慶応大学名誉教授、阿部浩己神奈川大学教授、国際司法の教授の意見書の提出と証人尋問を裁判所に採用させました。

このように日本の法律学者(民法、国際法、国際私法)あるいは戦後の日中関係についての学者証言が行なわれたのは、戦後補償裁判では初めてのことです。そ れというのも多くの戦後補償裁判が敗訴している理由が、除斥期間や国家無答責だからです。だからこの二つのハードルを理論的に乗り越えることができなけれ ば、勝訴の展望を切り開くことはできません。私たちが四人の学者証人を繰り出したのはこのためです。右のほか、松本克美立命館大学教授の除斥期間について の意見書、鈴木北海道大学教授の中華民国法についての意見書、藤原彰一橋大学名誉教授、笠原十九司宇都宮大学教授、松村高夫慶応大学教授の日中戦争と日本 軍の残虐行為の全体像(無差別爆撃を含む)、南京大虐殺、七三一の全貌についての各意見書を提出することにしています。

私たちとしては、この事件の法理論的な問題について、現段階では考えうる最大限の備えをしたと考えています。後は最終準備書面の作成に向けて弁護団の衆知 を集め、裁判官をして原告勝訴の判決を書かせるだけの、説得力と迫力に富む書面を書き上げることです。弁護団はこのために現在懸命な努力を重ねています。

三 日本の司法状況と皆様へのお願い

いまの日本の裁判所は、全体としてみると、政府・自民党の基本的な政策には逆らわない判決を書くという通弊があります。戦後補償裁判について今年四月の関 釜裁判の判決が初の原告勝訴判決となったほかは、各裁判所が原告敗訴の判決を書き続けてきたのはこのためです。本件の裁判官たちは審理態度からみて良心的 だと思えるが、彼らにしても原告勝訴の判決を書くのは相当な決断を要します。だから原告側が事実の面でも法理論の面でも被告側を圧倒しているからといっ て、楽観は許されません。

重い選択を前にしている裁判官たちに最後の決断を促すのは、なんといってもわが国内外の世論の高まりをおいて他にはありません。判決に日までとはいわず、 少なくとも結審の時期までには是非わが国内外の世論を盛り上げていただきたい。これが皆様方への心からのお願いです

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