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戦後補償初の学者証言実現-浅井基文教授

1998年6月17日、7月22日の二日間にたって、731部隊・南京大虐殺・無差別爆撃訴訟で、戦後補償裁判初めての学者証言が実現しました。

弁護士 大江 京子(1998年8月25日)

731・南京虐殺損害賠償裁判で、本年6月17日、明治学院大学の浅井基文教授の証人尋問が実施されました。

教授は、まず、日中共同声明並びに日中平和友好条約締結交渉を通じて、中国側が、個人の損害賠償請求権を放棄したことを裏付ける客観的証拠は何ひとつ存在しないこと明らかにしました。

また、戦後日中平和友好条約締結に至るまで実に33年間の長きに亙り、日中間の国交正常化が図れなかったことの主な責任は、アメリカの対中国政策をそのまま受け入れ、一貫して戦争責任を認めようとしなかった日本にあることも明らかにしました。

次いで、日中国交正常化以前はもちろん、その後においても、ごく最近に至るまで、原告らを含む一般の中国人は日本国を相手に戦争によって被った被害の賠償 を求めて日本で裁判を起こすことは、政治的側面、法的側面、海外渡航可能性という側面、経済的側面などあらゆる角度から見て、ごく最近にいたるまで不可能 であったことを、詳細な文献と先生ご自身が外交官として直接見聞された事実に基づいて証言されました。

最後に、教授は、1995年以後、中国側の対日感情が急激に悪化した原因が、相変わらず戦争責任を認めようとせずに、中国をはじめとするアジアの人々に対 して無関心、無神経な態度をとり続ける日本側にあったことを指摘した上で、本件裁判が中国は勿論世界中の国々が強い関心を持って注目されていること、国際 社会の尊敬を受けるに足る日本国、日本人となるためには、裁判所が戦後の日本政府の誤りを厳しく正す判決を下すことがぜひとも必要であること、止むに止ま れぬ憤慨・怒りに突き動かされて本件提訴に立ち上がった中国人犠牲者及びその遺族に対し、形式的な法的議論で問題をすり替えるような判決を下すこと絶対に 許されないことを強調されて証言を終えられました。

戦後日中関係の専門家として第一人者である浅井先生の証言は、圧倒的な迫力と反論の余地を残さない完璧な論証により、原告を含む中国人が、日本に対して戦 争賠償を求めて裁判を提起することがごく近年にいたるまで不可能であったことを裁判所の前で明らかにし、本件訴訟の最大の争点のひとつである時効除斥の障 害を突破するための重要な証言となりました。

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