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劉連仁裁判判決に関する声明

7月12日、東京地裁は劉連仁裁判についての判決を出した。判決は、劉連仁さんを日本に強制連行し、強制労働させたことに関する日本政府の責任については 免責した。しかし戦後13年間にわたって劉さんが北海道の原野を彷徨うことになってしまったことについては、原状回復義務-保護義務を怠ったとして日本政 府に2千万円の賠償を命じた。2千万円という賠償額は原告の要求金額と同額であり、それをそのまま認めたものである。

画期的な判決である。私たちは、この判決を高く評価するとともに、1日も早く被害者救済を実現するため(原告の劉連仁さんは既に亡くなられてしまったが)、日本政府が控訴を断念し、この判決を受け入れるよう強く求めるものである。

今回の判決の意義は以下の点にある。
第一は、先述したとおり、戦時下(大日本帝国憲法下)の強制連行・強制労働に関しては国家無答責論を踏襲し日本政府を免責したものの、戦後責任については 明確に認定し賠償を命じた点である。私たちは、戦後補償裁判において、国家の戦争責任を問うだけでなく、戦後背金を追及してきた。今回の判決はそれを認め た。これによって国家責任追及の戦いは大きな一歩を踏み出した。昨年11月に、花岡裁判の和解が実現した。その際、ある新聞は『かくて宿題が残った』との 社説を掲げ、「政府は『国の責任』という残された問題の解決を急ぐべきだ」と論じた。今回の判決によって、その残された宿題を片付けていくよう促す機運が 起こってくることは必死であるし、そうしていかなければならない。

第二は、排斥期間を適用をしなかった点である。戦後補償裁判において、原告の前に立ちはだかる大きな壁は、一つには国家答責論であり、二つ目に時効・排斥 期間である。今回の判決では、この規定を適用して国家責任を免れさせるには正義・公平の理念に反するとして適用しなかった。戦後補償裁判における大きな壁 の一つが破られたと言える。

強制連行問題の解決に向けて、政府・企業が共同して基金を設立し被害者への補償給付を開始したドイツの取り組みには及びもつかないが、日本でも企業責任追 及の闘いは一歩づつ前進してきた。新日鉄、NKK、不二越と和解を積み重ね、花岡裁判の和解にまで到達した。しかし、国家責任追及の闘いは困難を強いられ てきたのが実態である。その困難を越えていく突破口が今回の判決によって開かれた。

それはまた、強制連行問題の解決-過去の清算どころか、侵略戦争を美化する「新しい歴史教科書を作る会」執筆・編集の中学校歴史教科書を検定合格させるような動きに痛打を浴びせるものともなった。

ILOの条約勧告適用家委員会は、99年、01年と2回にわたって勧告を出し、日本政府に強制労働被害者への補償を行うよう促している。そして、日本の司 法も、日本政府の戦後責任を漸く認め、補償する用命ずる判決を出した。日本政府は、国内外でいっそう追い詰められてたいえる。

私たちは、今回の判決を足場に、日本政府の責任追及の闘いの輪を国内外で大きく広げ強制連行問題の包括的解決-すべての戦後補償実現に向けて運動をいっそう強化していくことを決意する。

強制連行・企業責任追及裁判全国ネットワーク

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