1.提訴
強制違行-強制労働当事者11人(原告12人)-
- 戦 時中、国と企業が共同で、20歳前後の中国人901人(全国的には約4万人)を中国から強制連行し、劣悪な環境の下で新潟西港(臨港埠頭)にリンコーコー ポレーション(当時は新潟港運)の石炭や大豆運ぴ等の強制労働をさせ、約1年の間に159名の死者をはじめ、多くの病人を出した事件。
- 国と企業(リンコーコーポレーション)を被告として、原告1人につき2500万円の損害賠償と謝罪広告を請求して新潟地裁に提訴したもの。
- 1999年8月31日第1次提訴
強制違行・強制労働当卒者・原告1人(張文彬)- 新潟港に強制連行された中国人被爆者張文彬さんは、「中国人強制連行・強制労働損害賠償等請求事件」を新潟地方裁判所に提訴。
- 「被告国及び同株式会杜リンコーコーポレーションに対し、総額2500万円の損害賠償と中国及び日本の新聞に謝罪広告を求める」
- 2000年9月12日第2次提訴
当事者7人(安登山、紀振営、王俊祥、苗兆富、孔祥海、張連信、劉鳳格)
原告8人(故劉鳳格を除く6人と故劉鳳格の遺族2人〈妻・樊玉芝、長男・劉立〉) - 2002年3月13日第3次提訴
当事者・原告3人(王成偉、範明増、周吉会)
2.原告団
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 張文彬 | 1921年2月8日生まれ(83歳) | 湖南省長沙市 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 安登山 | 1922年3月19日生まれ(82歳) | 河南省原陽県 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 紀振営 | 1923年12月20日生まれ(81歳) | 河南省新郷県 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 王俊祥 | 1924年3月21日生まれ(80歳) | 河南省原陽県 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 苗兆富 | 1923年11月5日生まれ(81歳) | 河南省新郷県 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 張連信 | 1927年5月21日生まれ(77歳) | 遼寧省沈陽県 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 孔祥海 | 1923年12月21日生まれ(81歳) | 河南省原陽県 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 王成偉 | 1927年12月27日生まれ(77歳) | 山東省菜蕪市 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 範明増 | 1918年5月6日生まれ(86歳) | 山東省新泰市 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 周吉会 | 1926年9月28日生まれ(78歳) | 吉林省安図県 |
| 強制連行・強制労働当事者 | 原告 | 故・劉鳳格 | 1925年11月4日から 2000年4月28日 | 山東省滕州市 |
| 遺族 | 原告 | 簗玉芝 | (故・劉鳳格の妻、山東省滕州市) | |
| 遺族 | 原告 | 劉立 | (故・劉鳳格の長男、山東省滕州市) | |
3.口頭弁論などの経過
| 1999年12月24日 | 第1回口頭弁論 |
| 2000年4月21日 | 第2回口頭弁論 |
| 2000年5月4日から5月8日 | 弁護団・支援する会が訪中し、強制連行被害者からの聞き取り第1次調査 |
| 2000年6月30日 | 第3回口頭弁論 |
| 2000年8月23日から8月30日 | 弁護団・支援する会が訪中し、強制連行被害者からの聞き取り第2次調査 |
| 2000年10月13日 | 第4回口頭弁論 |
| 2001年2月16日 | 第5回・併合第2次提訴第1回口頭弁論 |
| 2001年7月27日 | 第6回・併合第2次提訴第2回口頭弁論 |
| 2001年8月18から8月25日 | 弁護団・支援する会が訪中し、強制連行被害者からの聞き取り第3次調査 |
| 2001年10月22日 | 第7回・併合第2次提訴第3回口頭弁論 |
| 2002年5月17日 | 第8回・併合第4回口頭弁論 |
| 2002年9月2日 | 第9回・併合第5回口頭弁論 |
| 2002年10月7日 | 第10回・併合第6回口頭弁論 |
| 2003年1月4日から1月11日 | 弁護団・支援する会が訪中し、張文彬から聞き取り第4次調査 |
| 2003年1月27日 | 新潟地裁による現場検証(臨港埠頭) |
| 2003年5月30日 | 第11回・併合第7回口頭弁論 |
| 2003年7月18日 | 第12回・併合第8回口頭弁論・結審 |
以上の12回にわたる口頭弁論で、病気で来日できない3人以外、当事者全員(8人)が来日出廷し、本人尋間に応じた。
この間、「公正判決を求める署名簿」を新潟地裁に提出した
- 個人署名合計121,982筆(国内署名58,143筆国際署名〈中国関係〉63,839筆)
- 団体署名合計1,638団体(国内署名1,500団体国際署名〈中国関係〉138団体)
4.2004年3月26日(金)の判決
全国で12件提訴されている中国人強制連行・労働訴訟のうち8番日の判決だが、新潟地裁は原告の主張をほぼ全面的に認め、国と企業の双方に初めて賠償を命 じ、弁護団が「100%勝利と言っていい」と高く評価する画期的な判決を行った。法廷内は拍手の渦に包まれ、中国から駆けつけた原告らは喜びをかみしめ た。
5.中国での判決報告集会(参加者 弁護団く中村洋二郎、中村周而、金子修、高崎暢〉、支援団体〈高山弘〉)
- 2004年4月16日(金)
- 中国政法大学北海道・新潟訴訟判決報告集会(中国政法大学)
- 清華大学法学院北海道・新潟訴訟判決報告集会(清華大学法学院)
- 2004年4月17日(土)
- 中国人被害者原告団への勝訴判決説明会(抗日戦争記念館)
原告団と会見、状況説明、事務委託手続き - 北海道・新潟訴訟判決報告集会(抗日戦争記念館)
- 主催:中国全国弁護士協会、抗戦史学会、抗日戦争記念館
- 参加者 人権基金会、対外友協、歴史学者及び大学生、メディア
- 中国人被害者原告団への勝訴判決説明会(抗日戦争記念館)
6.原告側の主張(主たるもの)
- 国と企業による共同不法行為責任 これを認めた判決、福岡地裁(2002年4月26日)、京都地裁(2003年1月15日)
- 安全配慮義務違反(債務不履行責任) 企業につき認めた判決、広島地裁(2002年7月9日)、京都地裁(2003年1月15日)
- ハーグ陸戦条約違反、国際慣習法違反、国際人道法違反、ILO強制労働禁止条約違反、中国民法違反
7.被告側の態度
- 国 強制連行・強制労働があったかどうか、事実関係についてはいっさい黙秘。
国を相手に個人として提訴する権限はない。戦前は国家に賠償責任がなかった(国家無答責)。仮に個人請求権があったとしても時効・除斥で消滅した。サンフランシスコ条約と日中共同声明・条約で請求権を放棄した。 - 企業 事実関係は知らない。強制労働は国から国家総動員法で命令されて断りきれずにやったことで、会社に責任はない。戦時下で中国人だけが苛酷な労働をしたわけではない。仮に責任を取るとしても時効・除斥で権利は消減している。
8.連絡先
- 張文彬裁判を支援する会(事務局長 高山弘)
〒950-076新潟市沼垂西1-7-22
TEL025-290-3270 FAX025-290-3271 - 中国人戦争被害者の要求を支える会新潟県支部
〒951-8062新潟市西掘前通1-700
TEL/FAX 025-229-0388(佐藤茂)
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